昨年12月12日、弁護士フェスタの一企画として、七段に昇段されたばかりの日本将棋連盟所属の飯塚裕紀プロをお招きし、将棋指導対局が行われた。弁護士フェスタにおいてプロ棋士による将棋指導対局を行うことは毎年恒例のものとなっている。
今回も、一般の方や裁判官、将棋同好会に属していない当会会員からも多数の参加があり、好評を博した。しかも、参加された方の大半が飯塚プロに勝利されていた。特に、角落ち(真剣勝負の場合、角落ちでプロに勝つにはアマ名人クラスの力量が必要だといわれているほどハンディが少ない)で飯塚プロを見事に撃破された一般の方の指し回しは見事だった。なお、筆者も参加させていただいたが、香落ちで惨敗。香落ち定跡の再勉強の必要性を痛感した。
将棋は、日本の伝統文化であり、プロの残す棋譜は芸術でもあり、教育効果も高いとされている。このような意味を持つ将棋が、弁護士フェスタの一企画として開かれ、将棋の普及に一役買うことは、弁護士会にとっても大変意義あることだと思う。
この企画がプロ棋士と指せるという貴重な機会を提供しているだけに(筆者が小さいころはプロと指すのは憧れであった)、来年以降はさらに多数の方に来場してもらえるよう宣伝・広報にも力を入れたい。
(会員 種村 求)
横浜弁護士会新聞 2010年2月号より転載